そのために一生懸命勉強して外語大学に進学しました
大学1年ずっとアルバイトの費用を貯めました
夢を長い時間温めて、コツコツを努力し続ける学生さんがたくさんいるのがCAという職種です。
新型コロナウイルスの世界的流行によって航空業界は大きな打撃を受け、世界中の航空会社が採用を中止しています。2021卒の皆さんの多くがエントリーシートの提出を済ませたあと、5月に採用中止のメールを受け取り、涙することとなってしまいました。
そして、2022卒として就活シーズンを迎えている皆さんにとっても「航空各社の採用停止」という環境に変わりはないことが予想されています。
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「採用試験にチャレンジする機会すらない。チャレンジして、自分の能力が足りないとなればあきらめもつくけれど、これでは不完全燃焼で、辛い」
そんな、「CAの夢をあきらめきれない」皆さんに、今知ってほしいことを書きました。
過去にも航空各社が一斉に採用を中断した時があった
過去にも、今年と同様航空各社が採用を弱めたことがありました。
いわゆる「超就職氷河期」と呼ばれる時代から9.11テロやSARSの影響があった2000年卒~2004年前後のことです。JALに関しては、2011卒・2012卒の際に会社更生法申請の影響もありました。
当時、同じように涙をのんだ先輩たちは、どうしたでしょうか。
実は、「どうしても諦めきれなかった」先輩は、新卒でいったん全く異なる業種に就職し、数年後「既卒採用」が始まったタイミングで再チャレンジをしました。
今ではイメージがわかないかもしれませんが、JAL、ANAともに長く採用を弱めた後は、新卒よりも先に「即戦力」となる既卒の採用枠を増やしました。
つまり、「子どものころからの夢」が、永遠に断たれたわけではなかった、ということです。
航空業界の「代わり」となる仕事をどうやって見つけよう?
「即戦力」としてCAの既卒採用にチャレンジするかもしれない。
そう考えたときに気になるのは、「どんな仕事に就いて、どんな経験をしていたらより可能性が高くなるだろうか」ということです。
語学力を磨いていたり、高いレベルでの接客サービス業に興味を持っていたりすることが多いCA志望の皆さん。例年、航空業界と並行してホテル業界やブライダル業界にも興味を持つ方がたくさんいらっしゃいます。また、旅行ということをキーワードに旅行業界、運輸業界というキーワードで鉄道業界を目指すケースも少なくありません。
しかし、今回悩ましいのは、新型コロナウイルスの影響をダイレクトに受けた業界が、航空業界と同じということです。実際、JTBと日本旅行は早々に2022年卒新卒採用中止の決定を発表しています。
CAという仕事と親和性が高く、「そんな環境で働いていたのなら、即戦力として期待できそうな方だな」とイメージしてもらうためにどんな会社で働けばいいのか。不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、必ずしも特定の業種や職種がCA既卒枠チャレンジに有利というわけではありません。
過去、新卒採用中止期間中にいったん別の会社に就職し、既卒枠で再チャレンジした先輩たちが就業していた会社は本当に様々です。
「最高品質の接客業」という視点で選んだ人は例えば銀行窓口や百貨店、高級レストランなど、「語学力をキープする」という視点で選んだ人は外資系企業や商社など、「大きな組織での教育や研修を受けられる」という視点で選んだ人なら、業種に制限はありません。
まっさらな気持ちで世の中の仕事を見てみよう
夢をあきらめなくてもまだ先にチャンスはあると信じること。
今、しっかり方向転換して別の夢に出会うチャンスを探すこと。
自分で結論を出すために悩みながら「仕事」を考え続けること。
それらすべてに価値があります。
実際に、「あの時CAは受けられなかったけれど、そのおかげで今成長する会社で管理職として大きな仕事をしている。辛い思いをしたぶん成長できたと思う」という先輩もいます。
「どんな未来も選べる可能性があること」を大切にしてください。
将来に可能性を残したい、しかし今自分で「これがやりたい仕事だ」という仕事を見つける気持ちになれないなら、「数年先まで伸びていく環境」に身を置くことをおすすめします。
今後数十年伸び続ける分野を探すのは困難ですが、「3年」くらいのスパンであればそう難しいことではありません。
売上・利益が成長を続けているということは、「新しく入社した人に新しい仕事を任せる環境」が自動的に発生するということです。数年後、「CAとして再チャレンジしたい」と思った時に、「新卒のときよりも成長し、いきいきと仕事に取り組んできた自分」をPRしましょう。
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※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
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この記事を書いたひと
キャリアコンサルタント&フリーライター。超氷河期時代の就活を経て人材広告会社の営業に。退職後は大学キャリアセンター相談員や採用支援のお手伝いなど、かれこれ20年間「就職・採用」界隈でご飯を食べている個人事業主です。