「仕事にやりがいを感じたい!」
「新しいことに挑戦してみたい!」
こんな前向きな気持ちで就活に取り組む方だからこそ気になる職種のひとつが、マーケティングなど企画関連職種。
しかしとても残念なことに、それらの職種を志望している方のほうが、営業や接客などを志望する方よりも、準備不足・調査不足から来る「誤解」をしているケースが多いのです…。
企画・マーケティング関連の仕事がしたい学生&若手社会人の方へ、これだけは覚えておいてほしい「誤解のモト」をお伝えします!
※連載第2回「 コミュ障なんで事務職希望。っていうか他にあります?」はこちら
これだけは知っておいてほしい!企画・マーケの誤解
あなたは、「どうして企画の仕事をしたいのですか?」
という質問に、どのように答えますか?
その答え方に「仕事内容についての誤解」がある可能性があります。「思っていたのと違う!」が起こりやすい「就活の軸」になっていることが多いのです。
「想像力や発想力が活かせる仕事だと思うからです!」
企画に興味をもつきっかけナンバーワンと言ってもいい理由がこちら。
確かに、自分の「ひらめき」「斬新なアイデア」を使った新商品が売れるなんて、嬉しい体験ですよね。「新入社員の斬新なアイデアをもとに大ヒットした商品」というアイテムも実際にあります。
しかし、「商品やサービスを設計するのは企画部のなかの人ではない」というケースは珍しくありません。
新商品そのものを開発するのは製造部、パッケージデザインを考えるのは外部の印刷会社、販売促進方法を考えるのは営業部…。
「じゃ、企画部は何をするの??」
外部業者との取りまとめや、役員をはじめ社内との連絡調整を担う、というパターンです。つまり、想像するような「発想力」は企画部のスタッフには求められていない、というケースもよくあるのです。
「やりがいのある仕事だと思うからです!」
キレイな本社オフィスで、自由な服装や髪形で、マーケティング用語を駆使しながら打ち合わせをしている私…。
憧れます。確かに、ドラマに出てくるデキるサラリーマン!OL!ってマーケとか企画とかやってるイメージ。
でも結局のところ「何にやりがいを感じるのか」きちんと面接官に説明することはできますか?
- きれいなオフィス
- おしゃれなスタイル
- 専門用語が使える今より成長した私
これらは全部、「企画」も「マーケティング」も関係ないですよね。
「いやいや、オフィスキレイなところがいいとか、面接では言いませんから大丈夫です」って思うかもしれません。
でも、突っ込んで聞いてみると
「なんとなく楽しそうだと思った」
「せっかくマーケティングのゼミに入ったので…」
という方が半分以上。職種関係なく、これでは面接が突破できません。
「人を喜ばせるのが好きだからです!」
女子学生に多い理由がこちらです。
「友達の誕生日パーティーの企画をしたらとても喜んでもらえた」
「文化祭の企画リーダーとして新イベントを提案したら人気1位に」
「サークルの先輩の追いコンの幹事として、
200人のパーティーの企画責任者となり参加率を100%に」
人のために何か考えたりサプライズをしたり、楽しい学生生活を送ってきたんだな!ということはとてもよく伝わります。
でも、多くの場合企画部のメンバーやマーケターは、「商品を使って喜んでくれる人」と直接接することはありません。
「人の喜ぶ顔が見たい」というモチベーションでこれまで動いてきたのなら、ウチの仕事よりももっと向いている職種があるのでは?と思われてしまいます。
「営業はイヤだし接客もアレだし事務もちょっと…」の消去法、していませんか?
企画やマーケティングに対する誤解、というよりも、「仕事全般に対しての誤解」と言ってもいいのがこちらです。
- 営業はノルマがあって厳しそうだから無理
- 接客はずっと立ちっぱなしで何となく大変そうだから無理
- 事務はずっとパソコンに向かって
決められたことをやらなきゃいけないのが無理
こんな「固定イメージ」で職種ごとバッサリ「消去法」をしているのなら、残念ながら企画やマーケティングのお仕事についても、ごく一部の固定イメージだけで判断していることになります。
会社によって、仕事によって具体的な仕事内容は千差万別です。
「世の中にはどんな仕事があるんだろう?」と知らない業界や職種に対しても、仕事研究をしてみて下さいね!
まずは「実物」と話をしてみること!
「会社説明会でも先輩社員は営業の人ばかりで参考にならない。募集職種には企画があるのに…」
「OB・OG訪問したくても、ピンポイントで
マーケティング職に就いている人なんて知らないし…」
「会社説明会でも先輩社員は営業の人ばかりで参考にならない。
募集職種には企画があるのに…」
企画やマーケティングに興味があるなら、あきらめずに「実際に企画部やマーケティングに関わっている人の話を聞いてみる」ことから始めましょう。
所属している「部署名」とは関係なく、そのお仕事をしている社会人も少なくありません。
まずは、サイトの問い合わせメールに、「話を聞かせてください!!」と質問をしてみては?? 企画やマーケティングの仕事に就いて、「実際のところ」を教えてくれるかもしれませんよ!
※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。
沼田絵美さん連載記事
就活の誤解が解けるおまじない
- 第1回 – 接客は向いてない。だから小売・流通業は避けています!
- 第2回 – コミュ障なんで事務職希望。っていうか他にあります?
- 第3回 – 企画の仕事がしたい! マーケもいいですね!
- 第4回 – 安定した仕事ランキング(文系学生におすすめ)を教えて!
- 第5回 – 私服OKの面接…服装は何が正解なの?
- 第6回 – 成長とやりがい!となるとスタートアップ?
- 第7回 – コロナの就活への影響は 今私が伝えられること
- 第8回 – 2021年 ウィズコロナ就活はどうなる?
- 第9回 – 就職浪人する理由は?不利になる?
- 第10回 – 「地元へ残りなさい」 と言われたらどうする?
- 第11回 – CAの夢、諦められないあなたに知ってほしいこと
- 第12回 – SDGsを就活の軸に 志望動機は? 企業の探し方とコツ
- 第13回 – あえて就職偏差値を深掘りしてみた
- 第14回 – 2022年 トラ年の就活を占う
- 第15回 – 「コロナで自己PR・ガクチカが書けない」
- 第16回 – 2023年 ウサギ年の就活を占う
- 第17回 – 将来も安定した仕事とは? ChatGPTでますます増えたこの悩み
この記事を書いたひと
キャリアコンサルタント&フリーライター。超氷河期時代の就活を経て人材広告会社の営業に。退職後は大学キャリアセンター相談員や採用支援のお手伝いなど、かれこれ20年間「就職・採用」界隈でご飯を食べている個人事業主です。