就活や転職をする人は、履歴書を書くことになるかと思います。そんな時に、こんな疑問がある人がいることでしょう。

  • 学歴はどこから書いたらいいか、わからない
  • 学歴って、どう書けばいいか、わからない
  • 就活と転職での学歴の書き方に差はあるの?

学歴は、職歴と同じように履歴書に必要な項目です。そんな人たちに、履歴書の学歴の書き方を解説しましょう。

どこからの学歴を書けばいい?

まず、履歴書の学歴はどこから書けばいいか、解説します。

結論から言いますと、中学校卒業、高校入学、または、高校卒業から書くのが一般的です。

就職する際に見られる学歴は、義務教育が終わった高校以降の学歴となります。中学校以前の学歴は、名門の私立校でなければ、どの小中学校であっても、履歴書での評価に差はありません。

逆に、学歴で小中学校を書くと、常識がないと判断されやすく、不利になる可能性もあります。では、中学校卒業と高校入学、高校卒業のどれから書けばいいか、悩むでしょう。ですので、3つのパターンで解説します。

中学校卒業から書くパターン

中学校卒業から書くのは、新卒、または、中卒で就活する人が当てはまります。新卒であれば、高卒、大卒は関係ありません。ただし、大学院卒は異なりますので、ご注意ください。中卒の場合は、新卒や転職活動のどちらでも中学校卒業から書くことになります。

高校入学から書くパターン

転職するために応募する人は、高校入学から書くことになります。これも、高卒、大卒で関係ありませんが、大学院卒は異なります。

高校卒業から書くパターン

高校卒業から書くのは、大学院卒の場合です。これは、大学院卒であれば、新卒、転職活動のどちらでも変わりません。

特殊なパターン

この3つのパターンに当てはまらないパターンもあります。それが、学生がアルバイトに応募する時です。学生がアルバイトに応募する時は、最終学歴の一つ前の卒業から書きます。

例ですが、

  • 高校在学中→中学校卒業
  • 大学在学中→高校卒業
  • 高校卒業後→中学校卒業
  • 大学卒業後→高校卒業

と言った形です。

学歴の記入例

どこから学歴を書けばいいかわかったところで、具体的にどうやって履歴書に書けばいいか、例を見ていきましょう。

新卒の記入例

学歴
平成25年3月△△市立△△中学校 卒業
平成25年4月◇◇県立◇◇高等学校 入学
平成28年3月◇◇県立◇◇高等学校 卒業
平成28年4月◯◯大学 ✕✕学部 入学
令和2年3月◯◯大学 ✕✕学部 卒業見込み

転職時の記入例

学歴
平成25年3月◇◇県立◇◇高等学校 入学
平成28年3月◇◇県立◇◇高等学校 卒業
平成28年4月◯◯大学 ✕✕学部 入学
令和2年3月◯◯大学 ✕✕学部 卒業

大学院卒の記入例

学歴
平成26年3月◇◇県立◇◇高等学校 卒業
平成26年4月◯◯大学 ✕✕学部 入学
令和30年3月◯◯大学 ✕✕学部 卒業見込み
平成30年4月◯◯大学院 ✕✕学研究科 ▲▲学専攻修士課程 入学
令和2年3月◯◯大学院 ✕✕学研究科 ▲▲学専攻修士課程 修了

学生がアルバイトに応募する時の記入例

学歴
平成28年4月◇◇県立◇◇高等学校 卒業
平成28年3月◯◯大学 ✕✕学部 入学
現在、同大学 第一学年 在席中

ここで注意は、転職のように、卒業してから履歴書を書く時は、「卒業」や「修了」と書きます。一方で、新卒は、履歴書の作成時には、まだ卒業していないので、「卒業見込み」や「修了見込み」と書いてください。

特殊な学歴だったら、どうするの?

転校や中退などの変わった学歴の人もいるかと思います。中には、履歴書に書きにくい学歴の人もいるかもしれません。ここでは、そんな人たちにシチュエーションごとに解説します。

学歴の間に職歴が入っていたら?

就職した後に入学した場合、学歴の間に職歴が入ってしまいますが、学歴の欄にそのまま書けば大丈夫です。

あくまでも、履歴書の中で、学校で勉強していたことを書くための欄が学歴の欄です。職歴の欄で、学歴の空白について書かれていますので、心配はいりません。

浪人、留年していたら?

浪人や留年している人は、特別に何か書く必要があると思っている人はいると思います。

ですが、入学や卒業の年から推察できます。そのため、浪人や留年していたとしても、履歴書に書く必要はありません。やむを得ない理由がある時には、履歴書の備考欄に書きましょう。

中退していたら?

中退している人は、どのように書けばいいか、悩むところでしょう。

中退している場合は、しっかりと中退した事実を書く必要があります。その場合、中退した年月とどこを中退したか、を書けば大丈夫です。ただし、中退ではなく、正式名称の「中途退学」と書くことに注意してください。

休学していたら?

休学していた場合ですが、学歴の欄に記載しておくことが必要です。

休学した年月と休学したこと、理由と期間、復学した年月と復学したことを書けば大丈夫です。体調不良や家庭の都合のように、理由は簡単に書いて大丈夫です。

留学をしていたら?

留学をしている場合も、学歴の欄に記載しなければいけません。

留学については、留学した期間、国、大学名を正式名称で書きます。ただし、一年未満の留学は、学歴としては扱うには短いため、書かないようにしてください。

一年未満の留学について書きたい場合は、履歴書の自己PR欄に書けば大丈夫です。

留学のために休学している場合は、休学したことを記載してください。

転校していたら?

親の都合などで、転校していた場合ですが、転校した年月、場所を書けば大丈夫です。その際に、転校ではなく、転入学と書きましょう。

学部・学科を変更している場合

大学で学部や学科を変更している人もいると思います。その場合ですが、変更した年月、変更した学部・学科を記載すれば大丈夫です。

注意点ですが、学部を変更した場合は、転学部、学部はそのままで学科を変更した場合は、転学科と書いてください。

学歴を書くときに注意することは?

ここまでの解説を聞いて、履歴書を書き始めよう、とする人もいるかと思いますが、注意点もあります。

ここでは、学歴を書く注意点を話していきます。中には、履歴書全体に関わる注意点もありますので、しっかりと覚えておいてください。

学校名は正式名称で書く!

学校名に限った話ではありませんが、履歴書では、正式名称で書いてください。

よくあるミスは、高等学校を高校と書くことです。社会人として、正式名称で話すことは大切です。それをまず、履歴書で見ていますので、印象が変わってきます。

入学年度と卒業年度は別々で書く!

入学年度と卒業年度が同じことが多く、まとめて書きたくなると思います。しかし、それは止めておきましょう。

まとめて書くと、手抜きの履歴書として見られてしまいます。手抜きの履歴書からは、だらしない印象が強く出てきます。そのため、面倒かもしれませんが、しっかりと別々で書きましょう。

学歴詐称はしない!

履歴書を書く上で、不都合な内容があるかもしれません。しかし、学歴詐称は絶対にしてはいけません。

学歴詐称をすると、解雇される危険性があります。信用を失うことにもなりますし、最悪、損害賠償を請求される可能性もあります。

西暦、和暦は統一すること!

履歴書を書く上で、西暦か和暦のどっちかで統一することは大切です。これは、学歴だけでなく、履歴書全体で統一する必要があります。

西暦と和暦を混ぜて書くと、履歴書が読みにくくなりますので、通りにくくなってしまいます。

学部や学科を書くこと!

一部の高校や大学では、複数の学部や学科があります。そこで、学部や学科を書いていなければ、どんな勉強をしてきたのか、履歴書からはわからなくなってしまいます。履歴書の自己PR欄で書いたとしても、学校で学んだと判断にしくくなります。

それに加えて、手抜きの履歴書と見られてしまう原因になります。ただし、普通科しかない高校の場合は、書かなくても普通科とわかりますので、省略しても大丈夫です。

入学、卒業年度に自信がなかったら?

ここまでの解説で履歴書を書き出すことはできます。しかし、肝心な入学、卒業年度がわからない人もいるかもしれません。特に、転職する人は忘れてしまっていたりすることもあります。

そのような場合は、早見表を活用するのがいいでしょう。

早見表とは?

早見表は、生まれた年から、何年に入学し、何年に卒業したか、確認する表です。

早見表は、履歴書を買うと入っていることがあります。

ただし、表だけの早見表は、4〜12月生まれの人向けに作られているため、1〜3月生まれの人は、一年ずれてしまいます。そのため、一年前の欄を参照するといいです。

一方で、ネットにある早見表の中には細かくデータを入力することで、正確な学歴を計算してくれるサイトもあります。

※例:マイナビ転職「入学・卒業年度自動早見表

西暦と和暦が計算され、項目ごとの変更もしやすいのが強みです。マイナビ転職、と書いていますが、早見表は登録しなくても使えます。そのため、転職する人だけてなく、新卒やアルバイトでも問題ありません。

学歴って、就職にどう影響するの?

履歴書において、学歴はどんな影響があるのか、知りたい人もいると思います。

よく、学歴フィルターと言った言葉がありますが、応募が殺到する大企業ではあることが多いです。応募数が多く、履歴書を確認しきれなかったり、全員と面接できないのが大きな理由の一つです。しかし、大企業でも、時期によっては学歴フィルターが緩くなったり、中小企業では、学歴フィルターがないことも多いです。

学歴フィルターは、新卒には影響がありますが、転職する時は、職歴が重視される代わりに、学歴はあまり重視されません。高卒の場合は、応募対象になっていれば、学歴フィルターの影響は大きくありません。

大卒と高卒での違いで言いますと、高卒でも募集している企業では、給与を決めるためのポイントになります。

まとめ

就活や転職は、人生で大きなイベントの一つです。その第一歩が、履歴書の作成です。

履歴書の中でも、学歴の欄は、どんな学生生活を送ってきたか、判断するポイントです。新卒は特に、重視されるところです。もちろん、転職する人も、性格などを見られるポイントの一つです。学歴の書き方一つで履歴書全体の印象がかなり変わり、就活や転職を進めやすくなります。

これから先、大変だろうとは思いますが、頑張ってください!

※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。


この記事を書いたひと