皆さんは、ゆで卵って冷蔵庫保存で何日までいけると思いますか?
「殻を剥いたらその日のうちに」
「殻にヒビがなければ3日くらい」
諸説ありすぎてどれが正解なのかはっきりしませんが、ライター兼主婦である私の感覚では、さすがに1日でダメになることはない気がします。
ランチの最中にふとこんな疑問が頭をよぎってしまうと、午後の仕事のパフォーマンスへも悪影響を及ぼしかねません!
そこでこの記事では、ゆで卵の賞味期限と消費期限を実際に食べながら検証してみました。ゆで卵のリアルな日持ちに興味のある方はぜひご覧ください。
ゆで卵の消費期限、世の中の認識ではどれくらい?
まずはネットで「家庭用冷蔵庫で保存したゆで卵を食べられる期間」について調べてみました。
まとめると、
「固茹で卵(かたゆでたまご)で冷蔵庫保管を前提に、完全にヒビのない殻付きなら冷蔵庫で3〜4日、殻を剥いた場合は当日中」
という意見が多数。「半熟は殻付きでもその日のうち」です。
当然といえば当然ですが、茹で方で保存性は前後しますので、記事を見た人がちょっと間違っても大丈夫な安全域を設定している印象。
しかし”完全に割れなく殻付きのゆで卵を作って保存”というシチュエーションは、リアルな家事の現場ではなかなかありません。茹でてる途中に割れちゃうことも多いし。
そうなると、その日のうちに食べるしかないのでしょうか?
うーん、もうちょっと責めた期限を知りたい。
実際にゆで卵(殻なし)を作って冷蔵庫で長期保存してみた
殻を剥いたゆで卵を誰でも安全に食べられる期間が、「その日のうちに」ということはわかりました。
しかし知りたいのは、もっと攻めた「食べていいのかヤバいのか」というギリギリの消費期限です。
そこで、実際に固茹ゆで玉を冷蔵庫で保存して、ギリギリのラインを探ってみました。
※ゆで卵の長期保存を推奨しているわけではありません。とくに乳幼児、妊婦の方、ご高齢の方、健康に不安のある方は、固茹で卵であってもその日のうちにお召し上がりください。
保存条件:Mサイズの固茹で卵(殻なし)をフリーザーバッグで保存
使ったのはMサイズの卵。賞味期限は茹でた日から10日後のものです。
まず冷蔵庫から出してすぐの卵を、沸騰したお湯で12分ほど茹でます。
しっかり茹でたゆで卵(固め)が完成!
こちらのゆで卵は美味しくいただき、残りは殻を向いてフリーザーバッグに入れます。
茹でたてなので水滴がついていますが、中は卵だけです。
ときどき見かける「ゆで卵を水に浸けて保存」は腐敗を加速するだけのNG保存法とのことなので、今回はこの状態で家の冷蔵庫に保存します。
1日目(24時間経過後):余裕で美味しく食べられた
ちょうど茹でてから1日経った卵です。
におい、触感は変化なし。
茹でムラがあったのか、中心部がちょっと半熟っぽくなっていましたが、味も問題なく美味しくいただけました。
3日目(72時間経過後):賞味期限はここ
3日目のゆで卵がこちら。
殻付き状態での保存期限に近いですが、ぱっと見は特に問題なさそうです。
食感もとくに異常なし。
ただ、風味はさすがに茹でたてより落ちています。
「美味しく食べられる期限」=賞味期限は、3日が期限のようです。
5日目(120時間経過後):意外と問題なし
そろそろヤバい気がする5日目。
意外なことに、におい、触感、外観ともに3日目とほぼ同じです。
私はゆで卵を常温放置して腐らせた経験があるので、ヤバいにおいは嗅ぎ分けられる自信がありますが、あのときのような腐臭はしません。
ドキドキしながら食べてみましたが、味はやはり3日目よりは美味しくありません。
ただ腐っているような違和感はありませんでした。食後のお腹の具合も問題なしでした。
とはいうものの、ゆで卵の賞味期限に関する諸説では、5日目を推奨しているものは見受けられませんでした。なので、やはりこの一歩前ぐらいで止めておくのが賢明かもしれません!
※安全を考え、実食するのは5日目でストップ。以降は写真とにおいのレポートでお送りします
7日目(168時間経過):そろそろヤバいかも
そろそろ怖くなってきた7日目。
においや白身の様子は問題ありませんが、黄身の中心部がちょっと湿っているような…。
写真じゃわかりにくいですが、触ると違和感を感じます。
茹でムラがあった可能性もありますが、黄身の湿り気は腐りかけのサインの1つ。
お腹の弱い人はやめときましょう。
8日目(192時間経過):黄身の中心に湿り気が
8日目です。写真ではわかりませんが、触ると黄身の中心部が湿っています。
7日目のものと違い、しっかり茹だっている卵に見えますが、ちょっと怪しい気配が……。
白身の様子、においはとくに違和感はありません。
ただ、やはり黄身の湿り気がアウトに感じますので、ここで検証はストップとします。
ちなみにゆで卵が腐るとどうなるの?
ゆで卵が腐ると、次のようになります。
硫黄臭が強くなる
白身が黒ずんでネバっとする
黄身が湿ってくる
まず本能的にヤバいにおいがするのですぐわかります。
茹でたての卵も多少の硫黄臭がしますが、あんなもんじゃないので間違える人は少ないかと。
なお私がゆで卵を腐らせたときは、完全にヤバい状態で発見したので、過渡期の状態はわかりません。
ただ今回の検証結果をみる限り、まず黄身が湿っぽくなります。
そのため「このゆで卵、まだ大丈夫かなぁ?」と心配になったときは、白身で判断せずに切って黄身を確認するのが良いと思いました。
ゆで卵より生卵のほうが賞味期限は長い
豆知識ですが、ゆで卵より生卵のほうが日持ちします。これは生の卵白に含まれる酵素に殺菌作用があるため。
生卵の賞味期限は夏場で16日、冬場で57日といわれ、流通や小売の関係で採卵からだいたい14日程度を賞味期限と定めるのが通例。
しかもその賞味期限は”生食”を基準としています。
よって「やばい!卵が賞味期限切れだ!」と慌てて大量のゆで卵を作るなら、じつは生卵のまま保存したほうが日持ちします。
煮玉子にすると日持ちする?
ゆで卵の消費期限を伸ばす方法として、煮玉子・味付け卵がよくあげられています。
ネットや書籍から煮玉子の日持ちを調べると、以下のようになります。
固茹で&濃い目の味付けで7日間程度
半熟なら3日程度
ただのゆで卵より2、3日は期間が延びるイメージです。
ゆで卵は保存3日目を過ぎた辺りから味が落ちるので、3日以上の保存期間を考えている場合は味付け卵がおすすめ。
麺つゆ(2倍濃縮タイプ)に漬けるだけで手軽に作れます。
なお冷凍したい場合は、潰してマヨネーズやオリーブオイルで和えてから、小分け保存しましょう。
そのまま冷凍はNG。白身の水分が抜けて、ゴムっぽい食感になってしまいます。
ゆで卵は意外と日持ちする。でもおいしく食べるならお早めに
日持ちしないイメージの強いゆで卵。私も、茹でたら翌日くらいには食べたほうが良いのだろうとなんとなく思っていました。
しかし、実際に検証してみると予想より日持ちすることが分かりました。
とはいえ、味は確実に茹でたてが美味しい!
事情があってゆで卵を大量に作る場合は別ですが、そうでないなら茹でてすぐが一番。また、もしゆで卵を3日以上保存するなら味付け卵や煮玉子が保存性・味の面でもおすすめです。
※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。
この記事を書いたひと
メーカーで技術職として10年勤務した後、退職。現在はフリーライターとして活動中。夫と子供2人の4人暮らし。読書・ゲーム・マンガ関係の推し事と資産運用が趣味です。金融や理系資格に関する記事を中心に執筆しています。こちらで体験レポート記事も書いてます。