20代のうちは資格取得のための勉強の時間もとりやすく、難関資格にもチャレンジしやすいタイミングだといえます。結婚や出産など家族が増えると勉強時間も取りにくくなりますよね。若いうちは覚えもよいので勉強したことも身につきやすいです。
20代のうちに資格を取得して、同級生や同僚との間にキャリアの差をつけてしまいましょう!
【PART 1】どの業界でも万能に使える資格
「キャリアアップのためにどの資格をとればよいか迷っている」
「仕事が専門的な資格とは関係がない」
という方は、どの業界でも持っていれば役に立つ万能な資格がおすすめ! その職業の専門的な知識での資格ではなく、さまざまな分野の仕事で役に立つ資格を紹介します。
おすすめ資格 1「TOEIC」
TOEICとは「Test Of English for International Communication」の略で、意味は「国際的な意思疎通のための英語のテスト」です。今では知らない人はいないのでは?というくらいポピュラーな資格です。
2020年度のTOEICの総受験者数は169万人。受験者数の多さからも人気のある資格だということがわかりますね。
グローバルな現代で、英語力はどの職種においても必要不可欠です。TOEICはどのような職種の方でも取得しておいて損のない資格です。
おすすめ資格 2「MOS(Microsoft Office Specialist)」
MOSとはMicrosoft社制のオフィスソフト、「Word」や「Excel」のスキルをはかるための資格です。Microsoft社のオフィスソフトは会社や学校、病院などでも幅広く使用されています。
「仕事で使用しない人はいないのでは?」というくらいパソコンでの作業には必要不可欠です。MOSを取得すれば、パソコンで事務作業などのある職種全てで役立てられます。
入社面接などで「パソコンはできますか?」と質問された時の「パソコン」はWordやExcelをさしていることが多く、そのくらいMOSはパソコンと密接な関係にある資格といえます。
おすすめ資格 3「日商簿記検定」
日商簿記検定では簿記の資格を取得できます。簿記は帳簿記入の技術のこと。売上管理や営業取引の管理など、どの企業にも欠かすことのできない技術です。
帳簿記入にはさまざまなルールがあり、簿記を勉強することで「貸借対照表」や「損益計算書」の作成ができるようになります。
おすすめ資格 4「中小企業診断士」
中小企業診断士とは、中小企業のコンサルタントのことです。
企業の経営について、分析し助言を行います。さまざまな中小企業で使える資格で、独立することも可能です。中小企業診断士は国家資格のため、信頼度も高く人気の資格です。しかし、合格率は2021年度で18.4パーセントと取得の難しい資格といえます。
【PART 2】20代のキャリアアップに役立つ資格
取得するべき資格は、キャリアアップしたい仕事の業種によってさまざまです。キャリアアップのために取得するとよいおすすめの資格を、業種別に紹介します。
● 金融業に関わる資格
おすすめ資格 5「証券アナリスト」
証券アナリストを取得すれば金融や証券のプロといえます。
証券会社や金融機関で資格取得を推奨されるケースも増加している資格です。高度な専門知識を駆使し、投資の管理や助言を行います。合格率は40〜50パーセント程度で、試験をパスすること自体は難しくはありません。しかし、試験を受ける前に通信講座を受講する必要があります。
おすすめ資格 6「AFP」
AFPとはAffiliated Financial Planner(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)の略で、FP資格の一つです。
AFPを取得すると国際的なライセンスであるCFPの受験資格を得ることができます。国家資格であるFP技能2級と同等の難易度だとされています。FP技能2級とAFPのどちらを取得するか迷うかもしれませんが、最終的にCFPの取得につながるAFPの取得がおすすめです。
金融関係のお仕事で、キャリアアップを目指すならAFPを取得するのが特にお勧めです。FPは金融業だけでなく、さまざまな業種で活躍できる資格です。その中でもAFPは国際的な資格であるCFPにつながるので、長期的なキャリアアップ計画に役立つ資格です。
● 不動産業に関わる資格
おすすめ資格 7「宅地建物取引士」
宅地建物取引士は宅建士といった方がピンとくる方も多いのではないでしょうか。
宅建士にしかできない業務もあり、転職にも有利。宅建士は不動産業でキャリアアップを目指すなら持っておきたい国家資格です。
おすすめ資格 8「不動産鑑定士」
不動産鑑定士は、全国にわずか8,000人しかいない希少価値の高い資格です。
弁護士、公認会計士と並ぶ三大国家資格といわれています。難易度も非常に高く、1〜2年かけて勉強しないと合格は難しいといわれています。
おすすめ資格 9「不動産コンサルティングマスター」
不動産コンサルティングマスターは宅建士の上位資格といえる資格です。不動産コンサルティングマスターを取得するには宅地建物取引士、不動産鑑定士、一級建築士のいずれかの資格を保有していることと、不動産に関わる5年以上の実務経験が必要です。
不動産業でキャリアアップを目指すなら、まずは宅建士の取得をおすすめします。宅建士を取得した後に不動産コンサルティングマスターを取得すればさらなるキャリアアプも目指せます。
● IT関連の業務に関わる資格
おすすめ資格 10「基本情報技術者」
ITエンジニアの登竜門といわれているのが基本情報技術者です。
受験資格もなく、短期独学でも合格可能なので気軽にチェレンジできますよね。年間で10万人もの人が受験している人気の資格です。
おすすめ資格 11「応用情報技術者」
基本情報技術者がIT業界の入門的資格なのに対し、ワンランク上のITエンジニアの証明となる資格が応用情報技術者です。
合格率は23パーセントと低いですが、合格者の平均年齢は29歳と若い人が多いのが特徴。20代でキャリアアップを目指すなら取得を目指してみては?
IT系でおすすめの資格は応用情報技術者です。合格者の平均年齢が20代なので、若い人の取得に有利な資格といえます。
● 事務関連の業務に関わる資格
おすすめ資格 12「日商PC2級」
日商PC2級はMicrosoft社製Officeソフトの操作方法などの資格です。
MOSとの違いは、使用方法の知識だけではなく、Officeを使用して効率的に業務をすすめられるかを測るという点。また、ITスキルや一般的なビジネススキルについても出題されるのが特徴です。
おすすめ資格 13「秘書検定」
秘書検定とは秘書に必要な知識や技能を測るための資格です。
秘書に必要な能力のみならず、一般常識や電話対応、ビジネス文書の作成なども身につけることができます。
事務系の仕事で役に立つ資格といえます。
キャリアアップを目的として取得するなら、日商PC2級がおすすめ!事務職で役立つソフトの使用方法や業務データの分析など、実践的なスキルを身につけられます。
● 調理・販売関連の業務に関わる資格
おすすめ資格 14「栄養士」
栄養士は昔から人気のある資格で、食の栄養に関してのスペシャリストです。
栄養士の資格があれば調理だけではなく献立を考える業務もできるようになります。栄養大学などを卒業する必要があるので、資格取得は計画的に行う必要があります。
おすすめ資格 15「フードコーディネーター」
栄養士ほど食の栄養に詳しくはないですが、その知識は食のアートや経営など多岐に渡ります。栄養士を持っている方がさらなるステップアップを目指して取得することも多い資格です。
調理系の仕事をしていてキャリアアップを目指すなら、ぜひフードコーディネーターの資格を取得しましょう。栄養のことだけではなく、食に関するさまざまな知識がつくので独立にも役立ちます。
おすすめ資格 16「販売士」
お店で接客業に携わる方におすすめの資格が「販売士」です。認定団体は日本商工会議所です。
小売大国日本。私たちのまわりにはさまざまな種類の「お店」がありますよね。それだけ販売師のニーズは高く、また持っていることで活かせる分野も広いといえるでしょう。現場レベルの専門知識はもちろん、小売業界のマーケティングや経営についても理解を深めることができます。
● 医療関連の業務に関わる資格
おすすめ資格 17「医療事務管理士」
医療事務管理士は医療費の計算や、保険制度に関する知識など病院の医療事務に必要なスキルを認定する資格です。
おすすめ資格 18「登録販売者」
登録販売者は一般用医薬品の販売を行うための専門資格。薬剤師までの権限はないですが、ドラッグストアなどの薬品売り場で役立つ資格です。登録販売者の資格があると、資格手当がつく場合もあります。
医療系でスキルアップを目指すなら、登録販売者がおすすめです。登録販売者は医薬品販売の専門家として認められた国家資格。セルフメディケーションの推奨で今後も活躍の幅が期待できる資格です。
● 美容関連の業務に関わる資格
おすすめ資格 19「日本化粧品検定」
日本化粧品検定(通称コスメ検定)は女性に人気の資格です。化粧品の正しい知識を得られ、自分自身もきれいになれます。化粧品の販売員の方などのキャリアアップにおすすめの資格です。
おすすめ資格 20「メイクアップ認定講師」
プロのメイクアップ技術が習得できる資格です。化粧品売り場でのキャリアアップや、エステサロン、美容院などでも活躍できる資格。自分のメイクをする時にも役に立つので、女性なら取得してみたい資格ですよね。
美容系でキャリアアップしたいなら、メイクアップ認定講師がおすすめ!メイクのコツやプロの技を学んで、仕事に生かしましょう。
● 法律関連の業務に関わる資格
おすすめ資格 21「行政書士」
行政書士は法的な書類作成や相談に応じることができる資格です。
国家資格なので信頼も厚く、キャリアアップに役立てることも、独立を目指すこともできます。暮らしやビジネスに密接に関わる法律のプロともいえる国民に最も近い法律家です。
おすすめ資格 22「社会保険労務士」
企業の人事労務管理をサポートするのが社会保険労務士の主な仕事です。
労働条件や社会保険の加入など管理を行います。社会保険労務士は国家資格であり業務独占資格です。つまり、社会保険労務士の仕事は資格を保有している者のみができるということです。
法律系でキャリアアップを目指すなら、社会保険労務士がおすすめです。独立を目指すこともできますし、企業でのコンサルタントも行えるため転職にも強いです。
20代でキャリアアップを目指す上で資格を取得するメリット
キャリアアップするために資格取得を目指す方は多いですよね。特に20代の若いうちに資格を取得することにはさまざまなメリットがあります。
20代でキャリアアップを目指すにあたり、資格を取得するメリットを紹介します。
自分の能力の証明になる
資格を取得できれば、専門的能力を有している証明になります。資格という目安があるので、誰が見ても基準値以上の能力があるという判断材料になるのです。
資格を取得せずに能力があることを上司や会社にわかってもらうのは時間がかかったり、判断基準がまちまちになってしまいます。
資格を取得することで、どの程度の能力があるのかという基準がわかりやすくなり、評価につながりやすいです。
キャリアップを目指すなら、自分の能力をアピールする必要がありますよね。
資格取得は自分の能力を証明するのにぴったりの手段です。
向上心のある人材だと認識される
資格を取得することで、上司や会社から向上心があると認識されます。
資格がなくてもできる仕事だとしても、その業務に関連する資格を取得することでより高いパフォーマンスができるようになりますよね。
自らすすんで仕事に役立つ資格を取得することで、仕事へのやる気や向上心をアピールできキャリアアップにつながることも。
仕事のために努力している、頑張って上を目指しているということが伝わりやすくなるのが資格取得のメリットのひとつです。
自分自身の財産になる
資格を取得すれば、今後その資格は自分の財産になります。転職したとしても、再就職の際に取得した資格を生かした仕事に就きやすくなりますし、プライベートで趣味に生かせる資格もありますよね。
全く違う職種に転職しても、取得した資格の知識が生かせる場合もあります。
取得した資格は、今後の人生で自分の財産として活用していきましょう。
また、資格を取得できたという事実は自信にもつながります。自信を持って仕事に取り組むことができるので、パフォーマンスが向上します。
転職する際や、独立する時なども資格があれば自信を持って踏み切れるでしょう。
資格選びのポイントは?
「キャリアアップしたいけど、どんな資格をとればよいかわからない」
「資格のえらび方をし知りたい!」
という方のために、資格選びのポイントをお伝えします。
資格選びのポイントは
- 自分のキャリアプランに必要かどうか
- 興味が持てる分野かどうか
- 取得難易度はどの程度か
- 有益な資産となるか
- 学習方法はどうか
以上の5つです。詳しく解説していきます。
自分のキャリアプランに必要かどうか
資格を選ぶ際に一番重要なのが、キャリアプランに必要かどうかです。
現在の業務に全く関係のない資格を取得しても意味がありませんよね。
キャリアアップを目指すなら、今の仕事に関係の深い資格を取得するのがおすすめ!
また、すでに持っている資格の上位資格を取得するのもキャリアアップの近道です。
2級建築士の資格を持っていて建築士として働いているなら、1級建築士の資格取得を目指すなどが上位資格の取得にあたります。
今後キャリアアップしていくうえで、どんな資格があれば有利なのかきちんと計画性をもって資格選びをすることが大事です。
興味が持てる分野かどうか
仕事に関係が深い資格とはいっても、自分が全く興味の持てない資格の取得を目指すのはあまりおすすめできません。
資格を取得するには勉強をする必要があります。しかし、全く興味が持てない資格の勉強が続けられるでしょうか?苦痛になって途中であきらめてしまうという方が多いのでは?
全く興味が持てない、好きではないといった分野の資格取得は相当な覚悟と忍耐がないとできないと思っていたほうがよいです。
キャリアアップを目指すにあたって、役立ちそうな資格のなかでも自分が興味の持てるもの、楽しんで勉強ができそうな資格の取得を目指しましょう。
取得難易度はどの程度か
資格の取得はその資格によって難易度がさまざまです。中には資格試験の受験条件に実務経験が指定年数以上必要な資格もあります。
資格取得を目指す場合、まずその資格の受験資格があるかどうか確認しましょう。受験資格がない場合は実務経験を積む、下位資格を取得するなどまずは受験できる権利を獲得してください。
また、資格取得試験の合格率も確認しましょう。合格率が低い資格はそれなりの覚悟を持って試験に望まないと受かりません。
せっかく資格の勉強をしたのに試験が難しすぎて受からなければ意味がありませんよね。あまりにも難しそうな資格の場合は、キャリアアップに役立ちそうな他の資格に変更するのも手です。
有益な資産となるか
最近は資格と一言でいっても、国家資格から民間の資格までさまざまなものがあります。インターネットで検索するとたくさんの資格が見つけられます。
中には「資格商法」と呼ばれるような悪質な資格もあり、取得するのに何万円もかかるのに持っていてもあまり意味のない資格もあります。
せっかく資格を取得したのに、評価されない資格では意味がありませんよね。取得しようとしている資格が、認知度があるものなのか、持っていることで利益となるのかきちんと調べることをおすすめします。
国家資格などは合格率は低いですが、一生モノの財産となります。取得するべき資格をきちんと厳選して、キャリアアップを目指しましょう。
学習方法はどうか
資格を取得するには勉強をする必要があります。通信講座や通学、独学など資格取得のための勉強方法はさまざまです。
独学でとれるような資格もありますが、通信教育などを利用しないと取得が難しい資格もあります。
中には、指定の学校を卒業しなければとれない資格もあり、通学することが厳しい方は取得できませんよね。
取得を目指す資格が、どういう学習方法で取得可能なのかきちんと把握して資格を選びましょう。
キャリアアップに必要なスキル
キャリアアップのために資格を取得しても、それだけではキャリアアップするのは難しいです。キャリアアップするためには資格取得以外にも必要なスキルがあります。
コミュニケーション力
コミュニケーション力は、どのような仕事をする場合でも重要な能力です。どのような業種でも、お客様や取引先、同僚や上司など仕事をするうえで人とかかわることは避けられません。
コミュニケーション力が高いということは、円滑に仕事をするうえで大事な要素です。仕事仲間や上司との関係がよく、取引先ともうまくコミュニケーションがとれればキャリアアップにもつながりますよね。
倫理的思考力
倫理的思考力とは物事を倫理的に捉え、複雑なものをシンプルに整理し聞き手にもわかりやすく伝えられる思考法です。倫理的思考能力があると、問題解決能力の向上、プレゼン力や提案の向上につながります。
問題解決能力
仕事でのトラブルや問題が起きた時、客観的に問題と向き合い解決できる力が問題解決能力です。問題解決能力のある人は仕事でも頼りにされやすく、周りからの評価もよくなります。キャリアアップを目指すなら欠かせない能力です
自己分析能力
自分の長所や短所を客観的に分析し、自分の強みを見出せるのが自己分析能力です。自分の強みがわかれば、それを生かした仕事の仕方ができます。また、自分の弱い部分を強化していくなどの対策も取りやすいです。
マネジメント力
マネジメント力とは組織やチームを管理する力のことです。キャリアアップを目指すのであれば、今後チームの上に立つことになりますよね。リーダーやマネージャーになった時に大事なのがマネジメント力。自分だけが仕事をすればよいわけではなく、きちんとチーム全体のことを管理できるようになりましょう。
これらの資格を取得するには?
20代がキャリアアップする際におすすめの資格を紹介しました。資格取得にむけ、やる気になった方も多いのではないでしょうか。
資格をとるためには、資格試験をパスしないといけません。いままで紹介してきた資格試験に受かるには、勉強する必要がありますよね。勉強方法は通信教育や専門の学校に通う、リモート学習などさまざまです。
専門の学校で授業を受けることが必須な資格もあります。そのような資格の場合は定められた学校へ通いましょう。
独学で勉強して資格取得を目指すことも可能です。インターネットで調べたり、テキストなどを購入したりして独自に勉強します。
学校へ通う必要がないので費用もあまりかからず、自分のペースで自宅でできるのが良いところです。しかし、独学で勉強するのは難しいと感じる方もいますよね。
「学校へ通うのは時間がない、独学では身につかなそう」という方におすすめなのが「通信講座」です。通信講座なら、資格試験に特化したテキストが使用でき、テスト添削などをしてくれるので勉強効率がよくなります。
金額は通学するほどは高くありませんし、自宅で学習できるので時間の自由もききます。通学と独学のよいとこどりをしたのが「通信講座」ですね。最近はさまざまな種類の資格取得を目指した通信講座があるので、ご自分にあった物を探してみてください。
※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。
この記事を書いたひと
「仕事の数だけ物語がある」をテーマに、JOB STORYの編集部がさまざまな視点で記事をお届けいたします。