自己PRを通じて企業が注目しているのはどこか?

自己PRを通じて企業が注目しているのはどこか?

自己PRをつくるためのコツをお伝えする連載の最終回は、企業が期待したくなる「未来のイメージ」を自己PRで伝えることについて考えていきましょう。

大手就職サイトのマイナビが国内1500社の企業に新卒採用の面接時に特に注目するところを聞いた調査では、上位10位までは以下の通りになっています。

面接時に特に注目するところ

※「2020年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」より:
 面接時に特に注視するところについて14の選択肢の中から3つ以内で選択


業界ごとになると、全体では3位の「素直さや伸びしろ等の成長可能性」がインターネット・通信業界では1位となっているなど、若干違いがありますが、上位4位までのポイントはどの業界であっても1~4位のどこかにランクインしています。

上位4位のうち、明るさや、職場の雰囲気に合うかどうかといったポイントは、話の内容よりも印象が与える要素が大きいでしょう。それ以外の2つ、入社したいという熱意や、成長可能性は自己PRでも伝えていくことはできます

過去の話で満足していると、もったいない!

自己PRでは自分の伸びしろを信じて語ろう

自己PRで熱意や成長可能性を伝えようと思ったら「あなたがこれからどうしたいか?」という未来のイメージを描いて語ることをおすすめします。

あなたの自己PRは、過去の経験や現在までの話で終わっていないでしょうか?

大それた未来を語るほど、私はできることがないから・・・と弱気になってしまう人もいるかもしれません。そんなあなたには「成長するのはこれからなんだから、これからの自分の伸びしろを信じて胸をはっていこうよ」とぜひ伝えたいです。

未来を描くから、現在の自分と未来との間にギャップが生まれます。ギャップがあるから、成長する必要がでてくるのです。別の言い方をすれば、成長意欲がでてくるスイッチの一つは、こうなりたい!という未来へのイメージなのです。

会社はあなたの過去と仕事をするわけではありません。これから熱意をもって成長していく仲間を探しています。だから、あなたの等身大を否定せずに認めてこれからの可能性に大きな期待を持ち未来を楽しく語ってください。

企業も自分も幸せになる未来をイメージする

企業も自分も幸せになる未来をイメージする

あなたの強みを伸ばし、活かした先にある、自分がワクワクするような未来をイメージします。そのときに、あなた個人の幸せだけでなく、社会・企業・その先のお客さんも幸せになるような世界を描いてみてください

あらためて、第一回で紹介した例文に、もう少し付け加えてみましょう。

私は、短い時間でも
相手と良い関係を
つくっていくことが得意です。


私は中学生頃まで
転校を数回繰り返していて、
転校先で早くその空気に
馴染むことや、
受け容れられるように
印象良く振る舞うことが
得意になりました。


その強みは
大学時代のアルバイトでも活かされ、
クーポン雑誌の
配布のアルバイトでは、
配布する相手との一瞬の
コミュニケーションを大事にして、
同じ時間でほかの人の
2倍配布することができ、
派遣のアルバイトながら
責任者から指名で
現場に来て欲しいと
依頼をいただいています。


店頭でお客さんと
短時間で関係を近づけて、
購入する上で不安を取り除き
楽しくお買い物いただけるような
接客に活かしたいです。
また、今後も成長する〇〇の市場において
店舗数が増えても、
質の高いサービスを提供して
ファンが増えるような
教育にも携わっていきたいです。


※エントリーシート形式や面接の場に応じて長さは調整します

未来をイメージするのが難しいときは?

企業も自分も幸せになる未来をイメージする

未来について考えるのが難しいときは、このような問いかけをすると考えやすくなります。

◎ 10年後(5年後)の社会はどんな変化をしている?

◎ 10年後(5年後)の会社はどんな成長をしている?

◎ その中で私は・・・

> どのように強みを発揮している?
> どのような役割を担っている?
> どのような周り(仲間、お客様)との関係をつくり、活躍をしている?

イメージがわきづらいところは、情報不足もあると思うので調べたり聞いたりしてみてください。

未来について考えるために役に立つ情報

◎ 社会や業界の動向予測(書籍、雑誌、Webなど)

◎ 企業の中期経営計画(大企業はホームページのIR情報に公開されていることも)

◎ 経営者や社員の話(代表、役員、事業部長、その他メンバー、人事)

100点満点の正解を探そうとする必要はありません。あなた自身がワクワクして、いい表情で語れることが大切にしてください。

これまで、先のことを考える習慣がなかった人は、はじめは難しいかもしれません。でも、とにかく日々考える回数を増やすことでトレーニングされていきますから、諦めずにコツコツやりましょう。面接でも必ず役に立ちます。

自己PR仕上げチェック

企業も自分も幸せになる未来をイメージする

最後に、これまで3回にわたってお伝えしてきた自己PRのチェックポイントについてまとめます。

  1. 納得感:自分の強みとその根拠は第三者が聞いても納得感があるか?
  2. 相手メリット:アピールする強みが、相手企業にとってメリットになるか?
  3. 未来視点:自分と企業が幸せになる未来を語れているか?

すでに自己PRをつくっている人は、この3つのポイントをチェックして抜けていたところを見直してみて下さい。これから自己PRをつくっていく人は、1つ目のポイントからクリアしていくと段階的に良くしていくことができます。

就活初期や、志望渡の高い企業の準備をするときは完璧を求めがちですが、まずは「70点でいいので自己PRを完成させること」を大事にしましょう。まずはこれ、というものができれば心もスッキリします。

できたものを人に見せたり、実際に企業に提出したり、面接で話したりしていけば、結果やフィードバックをもらいながら、どんどん磨いていくことができます。

また、はじめに企業のアンケート調査でお伝えしたとおり、自己PRの内容だけが結果を決めるわけではありません。ほかに応募している人との相対的な評価や、仕事の適性、職場の雰囲気と合うかどうかなど、あなたがどれだけ準備をしてもコントロールできない要素があります。

失敗を恐れず行動して、結果を振り返ってまた前に進みましょう。ちょっと頭がごちゃごちゃしてきたなと思ったら、またこのコラムに立ち戻って復習してみてください。このコラムでお伝えしたことは自己PRに限らず応用できるポイントなので、その時のあなたに必要なヒントがきっと受け取れるはずです。

働く未来が楽しみになる就職活動

素敵な企業との出合いがあり、働く未来が楽しみになる就職活動ができるよう、応援しています。

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※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
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