トレファク(トレジャー・ファクトリー)って、リユースショップの会社だけど、中ではどんなデザイナーが働いてるんだろう? 謎すぎるよ!
皆様のナニナニハテナに答えるべく、若手グラフィックデザイナーとして活躍中の矢島佳織さんにインタビュー。トレファクのインハウスデザイナーとして働く面白さや可能性について、お話をお聞きしました。
※聞き手:JOBSTORY 1号
まずは自己紹介ターーーーイム!
よろしくお願いします!
よろしくお願いします!
◎問1 今好きなクリエイターは?
◎問2 好きな食べ物は?
イラストレーターの牛木匡憲(うしきまさのり)さん。
instagramで発見して、おぉっ、とファンになりました。ちょっと前に良い機会があって、子どもの似顔絵を描いてもらったこともあるんですよ。
↓コレです。 ※インスタアカウントはこちら
↓ 見たいのでちょい寄ってみた
パウル・クレーやジャン・コクトーを思わせるタッチですね。玄関がまるでミュージアムのよう・・・素敵です。
では問2は?
超こってりめん「ごっつ」さんのラーメン。
ラーメンはつまるところこってりなんです。秋葉原の職場近くにあり、1人でランチに出没します。
↓コレです。 ※醤油+ネギトッピング
たいへん美味しゅうございました! 中国四千年の歴史に謝謝。
デザイナーを志すキッカケは、中学生少女との心温まるエピソード
中学生の時なんですけど、結構荒れた中学校だったんですよ。窓ガラスが割れるなんていうこともあるような。
そんな中学校で私は草食動物な毎日を送っていたんですけど、あるとき、ヤンチャな女の子の同級生から頼まれたんです。
「私の左腕に、相手をビビらせるカッコイイ【昇り龍】を描いてくれない?」
って。
ちょうど学校で応援団の行事があったんです。
何より女の子が大喜びしてくれて、そのことがとても嬉しかったですね!
その後、「矢島はょ、絵上手いんだから舐めんじゃねぇぞ」みたいなことを、色んなところで言ってくれるようになりました。
めでたし、めでたし(笑)
つまり、<アート>という形で個人の表現を追求するよりも、誰かのために技術<デザイン>を活かして喜んでもらうという生き方。
私の中でこの瞬間に、デザイナーとして生きていく志が強く芽生えたんだろうなと思っています。
大学では本を作る、作る、ダーウィンを読む
当時は大学ごとの違いはよくわからなかったんですが、「グラフィックデザイン」という分野を絶対に学びたいぞと決めていて、デザイン系のカリキュラムが充実している美術大学に入学しました。
最初だけなのかなと思ってたら、大学3年生ぐらいになるまでポスターを作らせてもらえなくて。
え、この修業はいつまで続く?(笑)
本って、取材などでかき集めた情報を自分で取捨選択して編集し、印刷する紙を選び、適切な行間と文字間を考え、わかりにくい場合はイラストを入れ、それにふさわしい表紙を制作しますよね。
一方で、そんな教育を受けたんで、断片的な情報でここのデザインやってと言われると、全体像が気になりすぎて、「目的はなんだ!」みたいに、蕁麻疹(じんましん)が出るようになってしまいまして。
学生時代はクライアントがいないから、自分で考えて自分でデザインする。しかし社会に出ると、そういう仕事はあまりないんじゃないか。
大規模な仕事ほど業務が細分化され、自分が「これだ」と思ってた類の仕事は、手の届かない頂点の頂点の頂点の頂点の有名クリエイターレベルにしかできない仕事なんじゃないか。
・・・そんなわけで、学生時代の終盤は、自分はデザイナーになるのは無理だなと思うようになってしまったんです。
美術系の大学にももちろん就職活動というのはありますので、デザイナー以外の仕事って何かなと考えるようになりました。
そこでたどり着いたのが「商品企画」の仕事です。商品のコンセプトも自分で考えますし、デザインの発注も自分でします。プロジェクトの全体をコントロールできます。
大学の学びを活かすのはグラフィックデザインじゃなくて、商品企画だなと思いました。その後、良いチャンスに巡り合うことができ、某家電メーカーの商品企画職に就くことができました。
商品企画の仕事、キラキラしてたんじゃないの
どんな会社だったんですか?
それはすごい! フィール・ソー・グッドです!
死ぬほど頑張ったのに、自分の財産になった感覚がなかったからです。
一つの商品を世に出すためには、想像を絶する程たくさんの壁があり、何度も挫けそうになりながら挑みました。
・・・それだけ頑張ったとしても、自分が1番やりたかった「デザイン」という部分の仕事は、当たり前ですがデザイナーが担当するんです。
だからこそ賞を狙いました。ところが、いざ受賞してもそれが自分の財産になった感覚がなかった。それは段取りのプロとしての実績であり、デザインの実績ではなかったからです。
この時に商品企画は一生続ける仕事ではないと悟りました。
(注:あくまで私にとって、という意味です)
(注:仕事について何も「悟り」を得られていない私)
なぜトレファクへ?
受かった保育園に子どもを預けようとすると、通勤時間的にその会社に勤めるのは、どうしても難しくなってしまったんですよね。
でもそこは気持ちをポジティブに切り替えて、せっかく転職の機会だしと思って、ほんとに自分のやりたい仕事はなんだろうともう一度考え直しました。
その結果、業界も職種もチェンジですけど、トレファクのデザイナーだなと思ったんです。
トレファクでお仕事をさせていただく場合、インハウスデザイナーになりますので、クライアントに近いというか、自分自身がクライアントの右脳として内側にいる状態ですよね。
自分の働き方次第で、いろいろな可能性が開けるんだろうなと思いました!
本当にこれは私の中ではポイントが高かったです。
家電の販促をやっていたかと思えば、ファッションも、ハイブランドもあって、引越や不動産なんかも最近は関わってきてます。リアルの店舗もECのサービスもありますしね。
クリエイティブのるつぼ。さまざまなベクトルのものがあって、良い意味でカオスです。
★企画に近い部分でデザインできる
★さまざまなテイストのデザインにチャレンジできる
この2つを兼ね備えてる会社は、実は世の中に全然ないんですよ。
長く働けるって、残業が少ないとかそういう働きやすさの観点だけではなくて、長年そこに在籍してもちゃんと成長できるかなというのも心配していて。
「このジャンルでは、こういうトンマナでクリエイティブは作るべき」という空気とでもいいましょうか。
革新的なデザインが求められる時もあるんですけど、それであったとしても業界の域を出ることはできなくて。
自分はずっと家電のことをやってていいんだろうか、みたいな壁にぶつかっちゃうんですよね。これはどこの業界に行っても、その商材を相当好きじゃない限りぶつかる壁なんだろうなって。
そんなわけで、メーカーとは違った領域で、もっと色んなことができる会社に行かないと長続きしないぞと思ったんです。
・・・にしても、自分の働いている会社ですが、こうやって言語化してもらうと、確かにトレファクにはクリエイターにうれしい唯一無二の環境があるのかも。
今回の取材で再発見でき、ただただ感謝です(笑)
今、こってりラーメンを食べながら、こんな仕事してます
現在は具体的にはどんな仕事をされているんですか。
私はそこで、キャンペーンのポスターだったり店頭POPだったり、そういった主に紙媒体のグラフィックデザインを中心にやらさせてもらってます。
部署にはウェブのデザイナーも在籍していて、いっしょに仕事をすることも多いですよ。
取り組む仕事それぞれに個性があって、次はなんの仕事かな、みたいな楽しみがあります。
前職とは全然違う仕事ですよね。企画というよりかはアウトプットを作っていくっていうような。
そういうのをやりたいと思ってジョブチェンジされたわけですけど、実際やってみてストレスを感じることとかないですか?
前はプライベートの時間も寝る前も、「あの企画どうしよう」とずっと考えてうなされてましたけど、今は仕事でそういう種類の抱え込みがないためか、ストレスは感じませんね。
実はこの2つの習作は、元々私の得意なテイストであったわけではなく、トレファクに入社したらこういうテイストのイラストが使い所があるんじゃないかなあと、必死にああでもないこうでもないと、開発したものなんです。
てっきりこういうテイストが矢島さんの得意分野なのかと思ってました。
それで、ディレクターもやられているJOBSTORY 1号さんに、こういうイラストが描けるので仕事あったらぜひって話をしたら、ウェブコンテンツ「古くても売れるものランキング」のクリエイティブを担当させてもらえて、とても楽しかったですね。
トレファクという環境だと、それが何個でもできるじゃないですか。これは、そのシリーズの1つ目だったので、とても印象に残っています。
モチベーションも上がりましたし、もっと色んなテイストを発掘していきたいなと思いました!
そのときの習作をJOBSTORY 1号さんにお見せしたら、キャンペーンLPに掲載するGIF動画を作成する機会をもらいました。動画は可能性がある表現方法で、まだまだ研究中です!
次の表現方法についても、もうすでに探索されているんじゃないですか?
まだ部署のボスに見せられるクオリティではないので、誰にも言ってなくて。コソコソやってるんですよ。
練習量も多くて大変そうですけど、実際は楽しみながらやられてるんでしょうね。これも何かの仕事にすぐにつながりそうだなと思いました。
えっと、トレファクの販促の印刷物って、中には5部程度しか刷らない「超少数ハガキ」なんて仕事も、ないわけじゃないんですね。
一瞬印刷に見えるくらいすごい精巧に書かれているけど実は手書きじゃん!みたいにコミュニケーションをデザインできたら嬉しいかなとか。
印刷部数が少なすぎてコストが割高になってしまう問題も解決でき、一石二鳥じゃん!とか。
・・・そんな嬉し恥ずかし妄想をしつつ、カリグラフィは使いどころも多そうなので、「なんかでどっかで使えるかな精神」で、楽しんで準備しているところです。
だから、キレイに収まったデザインだけでなく、特徴的で面白みのあるデザインが重要になると思ってます。
そんな思いで、かなりスローペースですが、日々の業務とは別にテイストの開発だったり、ネタ探しをしてます!
ここで話は変わって、矢島さんは全社キャンペーンのポスタービジュアルも担当されてましたよね。
訴求の優先度やデザインの要素などが徐々に決まっていったので、デザインをまとめるのがとても大変だったんです。
イラストを初めに描いたときは、もともと「20%UP」の文字を大きく配置するイメージはなかったんですね。なので、途中から全体のバランスが変わってきてしまったので、あああああー、ってなりました(笑)
色々と要望が入っても、臨機応変に対応できちゃうんですよね。うまいこと修正しちゃうんですよ。このポスターのときも初稿以降、いい意味で色んな朱字が入ってきたんですが、都度ボスに助けてもらいました。
文字がビシって決まると、グラフィックって大体成立するじゃないですか。
色々要望が入って修正する場合も、絵的な要素でなく、文字のメリハリを変えるだけで解決できることも随分とあると思うので、タイポグラフィのこだわりは大事ですよね。
むしろ私、入社時のポートフォリオに「文字が好き」っていうページがあって、そこにタイポグラフィをたくさん集めて載せたんですけど、そんなん出しときながら、なかなか文字のデザインがうまくいかなくて。
悩ましいですね。
トレファクにはボスをはじめ優秀な先輩デザイナーがいらっしゃるので、色々と考え方やテクニックを盗ませてもらってます。目からウロコの毎日です!
私というインハウスデザイナーは、そんなわけで
なので、どこかの店舗ではその店舗ならではの尖ったデザインじゃないですけど、お店の個性を活かしたグラフィックを求められる機会が、これからより増えていくのかなと思っています。
そんなとき、ちゃんと面白みのあるデザインを提供できるデザイナーでありたいです。
全体のことはディレクターに任せて、自分は要件を満たしつつ、とにかくイケてるデザインを作ることこそが使命なのかなと思うようになりました。
その会社のデザインがイケてるかどうかは、デザイナーの唯一の責任の取りどころとも言えます。
あまり深く考え込み過ぎず、大人になったってことですかね(笑)
「Don’t think! Feel.
(考えるな!感じろ。)」
あまり深く考えすぎるなという、人間の境地!(ざわざわ)
お客様から「トレファクはイケてる」と思ってもらえるように、1ミリずつ頑張っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします!
今度誰かに会うときは、ブルース・リーになったつもりで「矢島はょ、デザイン上手いんだから舐めんじゃねぇぞ」と言うことにします(笑)
長時間のインタビュー、ありがとうございました!
※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。
リユースビジネスのこと、トレジャー・ファクトリーがどんな企業かを少しイメージできたでしょうか。
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この記事を書いたひと
トレジャー・ファクトリー人材開発室のスタッフが、当社の魅力についてさまざまな視点でお伝えいたします。