初めまして、須田 浩亮です。

今年大学を卒業し、6月から「ブランドコレクト 表参道1号店」で働いています。

社会人は一年目ですが、大学生時代からアルバイトとして在籍していたので、勤めて4年ほどになります。

みなさんは「ブランドコレクト」というお店をご存じですか?

リユース店舗を運営するトレジャー・ファクトリーの中でも、ラグジュアリーなファッションブランドを扱う業態です。現在は、原宿・表参道界隈に4つの店舗を構えています。

じつは僕、大学卒業後に別の会社で数ヶ月働いていたのですが、色々あって”カムバック”したんです。

「前職に戻る」という選択肢、けっこう勇気がいると思いませんか?

僕の中にも、最初からその選択肢があった訳ではありませんでした。
そもそも、自分の居場所はもうないだろうと思っていたんです。

アルバイト時代から、カムバックをして今に至るまでのこと、ここでお話しさせてください。

野球少年のファッションリーダー

僕がヴィンテージファッションに興味を持つようになったきっかけは、ブランドコレクトで働くずいぶん前。

田舎、福島に住む祖母の存在です。

祖父ではなく、祖母です(笑)
当時中学生の僕にとって、ファッション誌の服よりも祖母のファッションは魅力的でした。

昔から祖母は、とにかくおしゃれだったんです。
よく家のタンスをあさっては、服やヴィンテージバッグをねだっていたのを思い出します。
いつも喜んで譲ってくれたので、僕の服は祖母のものが多かったですね。

服装はどんどん大人びていくんですが、当時は野球部だったので頭は坊主なんですよ。

いま思えばおかしなスタイルだな、と思います(笑)

ヴィンテージファッションに目覚めた頃の須田少年

この頃は自分の好きなものが分かってきた時期で、僕のファッションの原点になっているかもしれません。
今でも帰省すると、祖母は「いい服着てるね」と褒めてくれます。

人と関わる中で自分を成長させたい

話は進み、野球少年から成長した僕は、上京して大学へと進学しました。
専攻は英語です。

すぐに英語を活かせる接客業でバイトを探し、海外のお客様が多く訪れる大手アパレル店で働きはじめます。

でも、いざはじめてみるとシステム化された業務が多く、在庫確認が主な仕事でした。
間もなくしてバイトリーダーに抜擢され、従業員100人ほどのまとめ役を任されるようになるのですが……。

接客とかけ離れたスタッフ管理や在庫管理の業務に、物足りなさを感じていました。

「人と関わる仕事の中で自分を成長させたい。接客をメインに仕事がしたい」と、気づいたんです。

気になっている業界から選ぶ

次のアルバイトを探す条件として「アパレル」「英語を活かせる」「自分が成長できる環境」が確立しました。

そこで、普段自分が関わらない、ハイクラスな顧客を持つ業態が思い浮かびます。

成長できる環境=ハイクラス

……近からず遠からずな気もしますが、とにかく思い浮かびました(笑)


例えば、ラグジュアリーブランドの直営ショップなどは狭き門ですよね。

そんな中、リユースでラグジュアリーブランドを扱う「ブランドコレクト」の募集が目に留まりました。

ハイブランド商品が所せましと並ぶ店ブランドコレクト店内

ブランドコレクトは全4店舗ありますが、 店舗ごとに取り扱い商品の強みが違います。

最初に配属された原宿竹下通り店は、コムデギャルソンやヨウジヤマモト、ファセッタズムをはじめとするドメスティックブランドを強みにしていましたが、それらのブランドが好きだったこともあり、応募に迷いはありませんでした。

試行錯誤の中、試される「人間力」

無事採用が決まり、原宿竹下通り店を経て表参道1号店へ配属に。

表参道1号店では、「ロレックス」のようないわゆる高級時計や「ルイヴィトン」や「エルメス」、「シャネル」といったハイブランドの服飾品の取り扱いをしています。

お客様は近隣に住んでいる方が多く、経営者をはじめハイクラスな方が次々と来店される店舗です。

客層も扱う商品もこれまでとは異なり、最初は接客に戸惑ってばかりでした。


まず、欲しいものを気兼ねなく購入できるお客様にとって、”この店を選ぶ理由”がないと購入には至らない、という壁にぶつかります。

経済力で言えば、ラグジュアリーブランドの直営店で購入することだってできる方達です。

接客では、そんなお客様の購買意欲を掻き立て、最後の一押しになる言葉をかけることができませんでした。

シャネルの定番「マトラッセ」をはじめとする人気のバッグが並ぶ

そんな中、大学の授業で「伝え方」を考える機会がありました。
自分が伝えたい順ではなく、相手が話してほしい順に話す、という話の組み立て方です。

「これは仕事でも活かせるかもしれない」

接客では、商品説明のほかに、時事問題や不動産、お客様の仕事、家族の話など、相手に関わる雑談を通じてお客様と向き合うように意識してみました。


すると、購入に至るお客様が増えたんです。

お客様は「どんな接客をされたか」を購入の大きな決め手としていることに気が付きました。
お店で会話を楽しんでもらい、人として信用を得ることが、取り扱う商品の信頼に繋がっていたということです。

「この人が言うなら間違いない」と接客の中で思ってもらえるか、結局は“人間力”が鍵なんだと思います。

それ以来、意識をしてニュースや新聞で会話の引き出しを増やすことが日課になりました。

「接客ではお客様との対話を大事にしています」

お客様の中には、販売価格に注目する方も多くいらっしゃいます。

これは「安さ」という意味ではなく、「価格設定の理由」です。
リユース品がその販売価格になったのはなぜか。

その過程を重視し、腑に落ちて頂けないと商品の価値を見い出してもらえません。


どうお話をすると納得いただけるのか、難易度の高いことですが、そんな接客仕事は奥が深くて面白いですね。

厳しさを思い知る社会人一年目

仕事は変わらず楽しかったのですが、大学卒業を機にお世話になったブランドコレクトを離れ、不動産会社に入社しました。


「今までとは違う世界を見てみたい」と、別の業界で就活をした結果ですが、ハイクラスな顧客をターゲットにしたビジネスという部分では共通するものがありました。

ここでの営業なら、アルバイト経験も活かせると思ったからです。

ブランドコレクトのアルバイトを卒業するときには、他の店舗からも仲間たちが色紙にメッセージを寄せてくれ、盛大に送り出してもらうことに……。(感激しました)


違う店舗同士でも仲が良くてプライベートの交流もありましたので、本当にうれしかったです。
いまは感染症の影響で遊ぶことは叶いませんが、そんな日が来るのが今から楽しみです!

(左から)ブランドコレクト原宿竹下通り店の小林さん、茅野さん。仲良くしてもらっている先輩です

こうして4年間のブランドコレクトでの生活は一旦終わり、不動産会社での仕事が始まりました。

「これまでの経験を活かして、色々な人と出会って、成果を上げるぞ!」
そう張り切っていた僕を待っていたのは、電話営業の日々。
「対面での営業をしたかったな」とも思いましたが、社会人一年目です。とにかくやってみるしかありません。

この電話営業が、とにかく過酷でした。
日中にかけるため、当然、相手が仕事中であることは少なくありません。「忙しい時間にかけてくるな!」と怒鳴られたり、辛辣な言葉を浴びるほど言われたり、入社したばかりの新人にも容赦はありませんでした。


人のためになる仕事をしたかったのに煙たがられ、やりがいを感じられず、気持ちもふさぎ込んでしまいます。

「辞めたい」と漠然と思いながら仕事に通う毎日でした。

「戻ってもいい」と背中を押されたカムバック制度

営業の仕事を始めて数ヶ月が経った頃。
近くで用事があったこともあり、帰り際にブランドコレクトの店舗に顔を出しました。


久しぶりに顔を合わせた先輩たちには、不動産営業の仕事が辛いと弱音がこぼれてしまいます。


すると一通り話を聞いていたマネージャーが

「その仕事辞めて、戻ってきたら?」

と、まさかの言葉をかけてくれたんです!


会社を辞めた人間にそのような言葉をかけてくれるとは思ってもみませんでした。

あとになって知ったのは、会社が「カムバック制度」という、退職者を再雇用する制度を取り入れていることでした。


その時のマネージャーの一言が「あ、戻っていいんだ」と心を軽くしてくれたことは、言うまでもありません。

じつはそれまで「会社を辞めてブランドコレクトに戻る」という選択肢は僕の中にありませんでした。

コロナ禍で退職することの不安もありましたし、ブランドコレクトに居場所はもうないだろうと思っていたからです。

それでも、アルバイト時代に自分を成長させてくれた職場環境を思うと、恵まれていたなと思い出すことは多々ありました。

しかも自身の成長によって、お客様の満足度も高められる仕事です。

対面で接客がしたい、という気持ちは、転職後もずっとくすぶっていました。


カムバック制度のおかげで声をかけて頂き、またブランドコレクトで再出発する決断が下せたことは、 本当に感謝しかありません。

悩みを聞いてくださる先輩スタッフの人間味も好きでしたし、人間関係が良かったことも、転職の背中を押してくれました。

結果、僕はアルバイトではなく、社員として採用してもらうことに。

数ヶ月前にアルバイトを卒業して盛大に送り出された手前、カムバックするのはけっこう恥ずかしかったですが……(笑)


スタッフの皆さんが暖かく迎え入れてくれ、嬉しかったです。

一度トレファクを離れたから分かる魅力

「ブランドコレクト」の仕事内容はもちろん好きなのですが、働く人が魅力的な職場でもあります。
周りは自分にはない魅力を持った人ばかりなので勉強にもなりますし、何より居心地が良いんです。

仕事で例をあげると、時計を買取希望のお客様にとって店長への信頼は厚く、接客もとても参考になります。

シャネルバッグの買取はマネージャーが一番詳しいので、必ず買取のチェックをして頂いています。


買取のプロでもそれぞれに強みがあるので、スタッフが集まると、より質の高い接客が目指せていると感じます。

人気ブランドの腕時計はバッグに続く主力商品

少し前のことですが、すごく落ち込む出来事があった際、スタッフは僕の異変にすぐに気づいてくれました。

仕事以外の部分でも、支えになってもらうことがあったりします。

仲間に歩み寄って声をかけてくれ、相談に乗ってくれるような優しい人たちです。

表参道1号店の店長 藪本さん(右) 頼りになる先輩のような上司

社長にお会いする機会はそう多くはないですが、 アルバイトを辞める直前に一度お話する機会がありました。

社長は、店舗のお客様の変化について、業務について、プライベートのこともお聞きくださり、経営目線とは別に、現場の社員の目線に寄り添える方だと感じて感激しました。そもそも、 いちアルバイトに声をかけてくださることにも驚きました。
20分ほどのことでしたが、心躍る貴重な時間でした。

こうして考えると、この会社で働く方は、幅広い世代から支持される人が多い気がします。

また、店舗運営を主にしている会社だからか、若い社員が多い印象です。

上司も頭ごなしに怒る人はいません。

たとえアルバイトが相手でも、問題点を明確にして一緒に考えてくださり、相手にあった伝え方で教えてくれます。

アルバイトや契約社員といった、様々な形態で業務に関わる人が多いからかもしれません。

”ブランドコレクトには、質の高い接客を学ぶ成長環境があり、魅力的な仲間がいる。”

これは、一度会社を離れたからこそ、分かる魅力だと思います。

仕事をする上で、とてもありがたい環境ですよね。

社員になって、お客様との向き合い方が変わった

社員とアルバイトの大きな業務の違いは、「買取業務を任せられる」ことです。

まだまだ勉強中ですが、やりがいがあります。

アルバイト時代は、販売が主な業務でしたので、一回ごとの接客に全力を注いでいました。
ゴールが「お客様の購入」なので、ここで購入を決めてもらいたいという思いで力みすぎて、販売に繋がらないこともありました。

社員になって買取の業務が加わってからは、


「もし今回ご購入されなくても、気持ちよくお店を楽しめる接客をしよう。後日、買取でご来店して頂けるかもしれない」

という気持ちで接客をしています。

ゴールが変われば、接客も変わりますよね。

僕は常に、慢心しないように「誰よりも出来ない、弱い、努力しないとダメだ」と喝を入れるようにしているのですが、目下、課題にしているのが買取業務です。

現状は、自分で査定した後に上司の確認があるのですが、まだ最終的な査定額との差があり、審美眼を養う努力が必要だと感じています。

また、お客様の年齢や経験を思うと、自分は勉強が足りていないと思う瞬間もあり、早く一人前になりたい、とつい焦ってしまいます。
仕事経験を積むことは大前提ですが、社会についても勉強の毎日です。

ただいま社会人一年目。

まだ伸びしろがあるはず、と信じて。

「日々成長! 今日も仕事、頑張ります!」



※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。


リユースビジネスのこと、トレジャー・ファクトリーがどんな企業かを少しイメージできたでしょうか。

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